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脳外科専門医のブログ『最新医学講座』
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重症頭部外傷ガイドライン第3版の要点
今回は、我が国の重症頭部外傷ガイドラインをご紹介します。 重症頭部外傷ガイドラインは脳神経外科医が中心メンバーである日本脳神経外傷学会ガイドライン作成委員会により発行されています。 正式名称は、「 重症頭部外傷治療・管理のガイドライン 」といいます。 初版は2000年に発行され、2006年に第2版、2013年に第3版が発行されました。 改訂では、旧版を踏襲しながら新たな知見を取り入れています。 そこで、2013年に発行された最新の第3版においてアップデートされた内容を挙げて解説したいと思います。 (参考文献 前田ら:重症頭部外傷ガイドライン2013アップデート.脳神経外科ジャーナル 22: 831-836, 2013) 1.推奨レベルを6段階から3段階へ簡素化した 第2版までは、推奨レベルを6段階としていましたが、第3版からは、 「行うように勧められる」 「行うことを考慮してもよい」 「行うことは勧められない」 の3段階となり、現場の医療者は判断しやすくなりました。 2.中等症・重症を対象とした画像診断についての章が追

医療鑑定研究会 中嶋浩二
2016年12月8日読了時間: 4分


虚血性脳卒中の見逃しに関する研究
今回は、脳卒中関連の医学誌ではメジャーな『Stroke』に掲載された興味深い今年の論文をご紹介します。 タイトルは「救急部門における救急医および神経内科医による虚血性脳卒中の見逃し」、著者は米国ペンシルベニア州のアビントンという町にあるAbington Hospital神経内科所属の医師です。 虚血性脳卒中は麻痺や言語障害といった神経後遺症が問題となります。そのため、救急部門における虚血性脳卒中の見逃しは、t-PAによる経静脈的血栓溶解療法やカテーテルによる血管内治療といった時間との勝負となる治療の機会を逸することになり、医事紛争に発展する可能性が高いといえます。 なお、日本では、虚血性脳卒中の初期診療を救急医や脳神経外科医が担っていることが多いのですが、米国では脳神経外科医ではなく、神経内科医が担当しているという違いがあります。 それでは論文の要点をまとめていきます。 原著のタイトル: Arch AE, Weisman DC, Coca S, et al. Missed Ischemic Stroke Diagnosis in th

医療鑑定研究会 中嶋浩二
2016年11月2日読了時間: 4分


脳動脈瘤に対する血管内治療のトピックス
脳動脈瘤に対する治療法は、2つの方法に大別できます。一つは開頭治療、もう一つは血管内治療です。近年、血管内治療はデバイスの進化とともに適応を拡大しつつあります。そこで、今回は、血管内治療で豊富な治療経験を有する虎の門病院の松丸祐司先生によって今年発表された総説論文をご紹介します。(なお、この論文は、インターネット上でJ-STAGEより検索できます。) 松丸祐司、天野達雄、佐藤允之:脳動脈瘤に対する血管内治療の戦略と手技.脳外誌 25: 27-32, 2016 1.血管内治療のアドバンテージと問題点 ・開頭クリッピングと比較して、血管内治療は 手技が単純で均一 であるため、術者のlearning curveが短い。 ・血管内治療の基本は診断血管造影(いわゆる脳アンギオ)であり、それを習得してデバイスの使用法を理解すれば、脳動脈瘤塞栓術も実施可能となる。 ・血管内治療では企業が多くの人と費用を投入してデバイスを開発している。その結果、多くの新規デバイスが開発され、治療成績が向上し、治療適応が拡大しつつある。 ・問題点としては、①ひとたび合併症

医療鑑定研究会 中嶋浩二
2016年10月3日読了時間: 5分


未破裂脳動脈瘤への対応~治療する? 治療しない?~
未破裂脳動脈瘤を発見した脳神経外科医は、目の前の患者さんに対してどのような判断を下し、どのような行動をとるべきか。これは脳神経外科医にとって重要な課題であり、弁護士の皆さまにとっても医師がどのように説明すべきかを知っておくことは有用だと思います。 そこで今回は、未破裂脳動脈瘤治療に対する脳神経外科医の考え方について、今年のはじめに発表された論文を紹介します。(なお、この論文は、インターネット上でJ-STAGEより検索できます。) 髙橋 淳、片岡大治、佐藤 徹ら:未破裂脳動脈瘤治療における「判断と行動」. 脳外誌 25:4-14, 2016 1.わが国の脳動脈瘤の現況 ・2013年の国内くも膜下出血(以下、「SAH」という)死亡総数は約1万2千人 ・これは18年前と比較して13.5%減少 ・国内SAH新規患者数は年間3万人程度と推定されるが公的統計はない ・2010年の 破裂 脳動脈瘤に対する治療件数は1万8047件( 9年間で5.9%減少 ) ・治療の内訳はクリッピング1万3607、コイル塞栓術4,440 ・一方、2010年の 未破裂

医療鑑定研究会 中嶋浩二
2016年9月1日読了時間: 5分


MRAで「未破裂脳動脈瘤はない」と言い切れるのか?
1.未破裂脳動脈瘤のスクリーニング検査 未破裂脳動脈瘤のスクリーニング検査を受け、医師から「脳動脈瘤なし」と診断を受けたにもかかわらず、その後、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症し、死亡あるいは重篤な後遺障害により寝たきりとなってしまった。そのような患者さんの例を脳神経外科医であれば一度は耳にしたことがあります。また、患者さんのご家族から相談を受ける弁護士さんもいらっしゃるかと思います。 そこで、今回は、未破裂脳動脈瘤のスクリーニング検査であるMRAを中心に解説します。 脳動脈瘤の診断の基本はカテーテル法による脳血管撮影 (digital subtraction angiography) です。この脳血管撮影は、脳血管の形態を最も詳しく評価することができます。その一方で、この検査は動脈穿刺や血管内のカテーテル操作を要し、検査を受ける患者さんにとっては血管損傷による出血や脳梗塞といった様々なリスクを伴います。また、脳血管撮影の安全性を考慮し、通常は検査のための入院が必要となります。そのため、一般的には未破裂脳動脈瘤のスクリーニング検査として

医療鑑定研究会 中嶋浩二
2016年8月2日読了時間: 5分
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